養育費の解決実績
約3年前から未払い
ご依頼前の状況
Aさんは、約15年前に離婚しました。離婚当時、Aさんには2歳と5歳の子供がいました。
離婚する際、Aさんは元夫と離れたい一心だったため、養育費の取り決めをすることなく、子供たちと家を出ました。
離婚から5年ほど経った後、元夫が親権を求める調停を申し立ててきました。Aさんはこれを機に養育費の請求をすることを考え、養育費の調停を自ら申し立てました。
調停の結果、親権はこれまでと変わらずAさんが持つことになり、養育費は月6万円を元夫が支払うことになりました。
その後約7年間、養育費はきちんと支払われましたが、3年ほど前から未払いとなり、督促の電話をしても無視されるようになりました。
Aさんはなんとか生活はできていたため、弁護士に頼んでまで・・と考えていました。しかし、2人目の子供が進学することになり、その費用が必要となりました。
そこでAさんは、未払いの養育費と将来の養育費を請求するため、ネットで養育費の請求に強い弁護士を探していたところ、当事務所のHPを知り、無料相談にご来所・ご依頼されました。
当事務所弁護士の解決方法
Aさんは相手方の現住所を把握していなかったため、当事務所弁護士は、まず相手方の住所調査を行うことにより、相手方の現住所を特定しました。
その上で、相手方に未払いの養育費、将来の養育費を請求する書面を送付しました。
しかし相手方は、請求された金額が違うと争ってきました。当事務所弁護士は、予めAさんの通帳の履歴から正確な養育費の未払い額等を計算していたため、その計算書を相手方に送付しました。
そして、相手方が公務員であり、養育費の調停調書(債務名義)があることから、期限内に支払わない場合は、直ちに給料の差し押さえをする旨通知し、養育費の支払い交渉を行いました。
その結果、Aさんの請求通りの養育費全額(将来分も含めて)が一括で支払われました。
弁護士のコメント
本件は、相手方が公務員であったこと、養育費を定めた債務名義(調停調書)があったことから、回収は比較的容易な案件でした。
養育費は、過去の分については、通常請求した時点以降しか認められないのが実務の運用です。しかし、Aさんの場合は調停で養育費の取り決めをしていたため、調停申立以降の分については、過去分も全額請求することができます。
また、調停が成立した際に作成される調停調書は、債務名義となります。債務名義とは、裁判をせずに、それに基づいて差し押さえ等の強制執行をすることができるものです。
相手方は養育費の未払い額を争ってきたものの、調停調書により養育費の金額が明らかであり、Aさんの通帳に振込履歴が全て残っていたことから、相手方はAさんの主張を認めざるを得ませんでした。
未払い額の支払いが約200万円と高額であったため、相手方は2年程度の分割での支払を主張しました。
しかし、長期の分割は途中で払われなくなるリスクもあります。また、相手方が公務員で給料の差し押さえも容易であることから、一括での支払いがない場合は、直ちに差し押さえを行う旨通知した上で交渉した結果、一括での回収に成功しました。
養育費を全額回収したことで、Aさんのお子様の進学費用が確保できたことを嬉しく思います。ご依頼いただき、ありがとうございました。
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